ASIAIRのVideoモードを使って惑星の動画を撮影し、AutoStakkert! 3→RegiStax 6で処理したらなんだかおかしな色になってしょんぼりしたまとめです。
MAK127SP(焦点距離1500mm)にSVBONYさんの3倍バローレンズを付けて、ASI385MCで惑星を撮ってみたところ、思いのほかいい感じになったので浮かれておりました。
この日はあいにく木星の大赤班とタイミングが合わなかったのですが、Twitterでchobiさんに便利なサイトを教えていただき(ありがとうございます!)、大赤班が出てくるタイミングを調べることができるようになりました。
「木星の衛星の見え方」サイトで確認できますよー!
— chobi (@chobi_2000) August 17, 2022
今夜は無理ですが8/19の1時ぐらいから見られそうです🤩https://t.co/GEUc6iJjfa pic.twitter.com/r3yChforYy
これはぜひ見てみたい!と思っていたら、数日後の晴れの日にチャンスが到来することがわかりました。
時間が来るまでAZ-GTiにSV503 80EDに載せて星雲を撮影して、時間前に慌ててMAK127SPに乗せ換え、おお!大赤班がぼんやり見える!と興奮しながら撮影し、帰宅して画像処理してみたらなんだかおかしいのです。あれれ?
何か色がおかしくなってしまっていて、大赤班が青タンみたいになっています。ううむ。
ASIAIRのVideoモードには、撮影した動画のデータをtxtで一緒に残してくれる機能があるので、元動画のデータを比べてみました。
項目 | 色それなり | 色が変 |
---|---|---|
Bin | 1 | 1 |
Capture Area Size | 640 * 480 | 640 * 480 |
Colour Format | RAW8 | RAW8 |
Exposure | 0.056 Sec | 0.05 Sec |
Flip | None | None |
Gain | 250 | 250 |
StartX | 648 | 648 |
StartY | 308 | 308 |
Temperature | 30.6 C | 22.2 C |
Bayer | RG | RG |
White Balance (B) | 74 | 66 |
White Balance (R) | 60 | 46 |
Duration | 60 Sec | 60 Sec |
ホワイトバランスの値が、うまくいったときに比べて低く設定してしまっています。
ASAIRのVideoモードのホワイトバランスは、単に画面上の見た目を調整しているだけかと勝手に思い込んでいましたが、撮影データに記録されているということは実際の動画の値に影響しているということなのでしょう。
どういうことだろう?と思って調べていると、こちらの記事に同じように色がおかしくなっている木星について書かれているのを見つけました。
カメラもソフトウェアも違いますが、考え方は同じかもしれません。
シーズン初の木星撮影からSharpcap設定不備発見 | ベランダ天体観測の記録
そこで、色がおかしかった時に合わせて改めて見てみます。
ここで初めて画面の下にRGBのヒストグラムが出ているのに気づきました。
夜早めの時間の地上の景色なので、そのまま同じ明るさではないと思いますが、調整できないGreenの値に比べてRedとBlueの山がいずれも低すぎます。
それなりに見えていた設定値でもまだ適正ではなかったかもしれません。
おそらく、この基地局の映像での適正値は次のような感じになるのだと思います。
なるべく、RGBの山が揃うように、かつ破綻しないように範囲内にヒストグラムが収まるように、GainとExposureを含めて値を調整していくことが必要なのかなと。
次回撮影時は、このあたりを注意してリベンジしてみたいと思います。
(8/25追記)
色がまともになりました!
露出時間が短くしてゲインを上げるとノイズは増えそうなのであまり気にしなくてもいいかもしれないですが、もっとフレームレートが高い動画を撮影する場合は、SharpCapなどPCにカメラを接続する必要があるかもしれません。
参考:ASIAir Pro Video mode with ASI462