AZ-GTiは経緯台として販売されているため、赤道儀として利用するためにはファームウェアの書き換えが必要です。
ファームウェア書き換えに伴い、製品のサポートがどうなるかは事前にそれぞれの販売店にご確認ください。
アイベルさんでは、AZ-Gtiを赤道儀化して販売しているものもあります。
ファームウェアの書き換えには、Windows PCが必要です。
Wi-Fi経由でWindows PCをAZ-GTiと接続した状態でもファームウェアの書き換えは可能ですが、SNS等で失敗の注意喚起が流れており(下記はシュミットさん)、有線接続での書き換えが望ましいようです。
AZ-GTiのファームウェアをご自身で書き換える際、Wi-Fi経由で書き換えに失敗するケースが増えております。最悪の場合基盤が損傷しますので、SynScanUSB等を利用して有線での更新作業を推奨致します。ご不明な点はメールでお問い合わせ下さい。
— シュミパンちゃん (@SIGHTRON_JAPAN) June 26, 2021
書き換えに必要なファイルは、メーカーのサイトで公開されています。
Sky-Watcher | SOFTWARE & FIRMWARE | Motor Controllers
有線接続での書き換え時には、「Windows program: Motor Controller Firmware Loader, Version 1.76」を、無線WI-Fi接続での書き換え時には「Windows program: Motor Controller Firmware Loader - WiFi, Version 1.76」を(いずれも2021/09/27現在の最新版)をダウンロードします。
ダウンロードしたプログラムを実行してファームウェアを書き込み、経緯台・赤道儀のデュアルモード用のものに書き換えます。
経緯台・赤道儀のデュアルモード用の最新のファームウェアは、2021/9/27現在、"Firmware: AZGTi Mount, Right Arm, AZ/EQ Dual Mode, Version 3.34" です。
ファームウェアは、3.20が比較的安定しているようですが、私は最新版 3.34 で運用しています。
私が試している限り、ファームウェアのバージョンダウンや、経緯台専用のファームウェアへ戻すことも単純な書き換えで可能です。
経緯台専用のファームウェアは、"Right Arm" がついていません。2021/9/27現在の最新版は、"Firmware: Universal DC Motor Driver with Built-in Wi-Fi, Version 3.34" です。
このケーブルは、ドイツ式赤道儀のハンドコントローラの代替手段を提供するオープンソースプロジェクト、EQMOD Project によって、EQDirectと呼ばれています。
EQDirectケーブルは自作することも可能ですが、Windows PCとASIAIR Pro, ASIAIR Plusの全てで利用できるケーブルを下記でも販売しています。
有線接続は、Sky-Watcherの純正品では SynScan USB アダプターというオプション品を使用して、PCのUSBポートを AZ-GTi の RJ-12ポートに接続することで可能ですが、在庫状況により入手が難しいことがあります。
【注意】 SynScan USB アダプターを、ASIAIR Proで利用する場合、ZWOの手順に従ってASIAIR Proを起動するためのSDカードを再作成する必要があります。
Prolificチップが使われている製品をASIAIR Proで利用するには にまとめています。
赤道儀化したAZ-GTiを実際に使用するためには、設置角度を変更するアングルプレートまたは雲台が必要になります。
また、搭載する機材の重量によっては、反対側にウェイトおよびウェイトシャフトが必要です。