AZ-GTiを赤道儀として運用する際に理解しておくと役立つのが(というか天文の基礎知識のようです)、星の絶対位置を示す座標系の赤道座標です。
恥ずかしながら私はついさっきまであまりピンと来ていませんでした。
地球の座標で緯度と経度があり、札幌市は北緯は43°ぐらい、東経は141°ぐらい(北緯 43°03′51″ 東経 141°20′49″)です。
緯度は南北の座標、経度は東西の座標です。
度の単位だけ10進数で、分と秒は60進数なのややこしいですね。
地球が自転する軸を北に伸ばして天球と交わる場所を「天の北極」南に伸ばして天球と交わる場所を「天の南極」として、それに地球上の緯度・経度の線をそのまま貼り付けたイメージが赤緯・赤経です。
赤緯(DEC)は天球の赤道面が基点(0°)とされていて、北を+として90°まで、南を-として90°まであります。
札幌が天球上の場所にあるとすると、北緯43度ではなく+43°03′51″という表し方になるでしょうか。
赤経(RA)は春分点(太陽が天の赤道を南側から北側へ横切る点)が基点(0°=0時)とされていて、東回りに24時まであり、15°=1時、15'=1分、15"=1秒となっています。
札幌が天球上の場所にあるとすると、東経141°ではなく、09h xxm xxsみたいな感じになりそうです(計算ごまかした)。
AstroArtsさんの下記の解説がわかりやすいと思います。
天文の基礎知識 - 2.天球と座標系 - 赤道座標
星の位置は時間と共に変わるので、単に北とか南とかではなく、絶対的な位置を示す座標系が必要になります。
絶対的な位置なので、例えばアンドロメダ銀河は常に何時でも下記の座標にあります。
赤経 (RA) 00h 42m 44.3s / 赤緯 (DEC) +41° 16′ 9″
このDECとRAの表示は、ASIAIR PROにも出てきますので、頭に入れておくとスムーズです。
赤道儀で赤経軸(RA)を動かすことは、天の北極を軸にして望遠鏡を回転させることになります。
赤緯軸(DEC)を動かすことは、赤経軸と直行した軸を中心にして望遠鏡を回転させることになります。